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-フィリピン技術協力事業 現地リポート-

No.35:フィリピン野菜プロジェクト関係者が来日

 本事業の一つである『プロジェクト関係者の本邦研修』が今年も9月24日から29日までの足掛け6日間に亘って実施されました。

 今年のフィリピンからの参加者は、次の3人です。

   セサール・ロドリゲス氏:ベンゲット州を管轄地域に含むコーディレリア地方農政局長
   ナルド・カヤット氏:ベンゲット州議会議員、協同組合委員長
   アレキサンダー・テリオ氏:ラ・トリニダッド町農業普及員


 研修員一行は24日に来日し、翌日より長野にて次の通り研修を行ないました。

  • 南佐久郡佐久穂町佐々木町長表敬訪問
  • 南牧村菊池村長表敬訪問
  • 佐久市堆肥製産センターにて生ごみ堆肥化施設を視察
  • 佐久穂町土作りセンターにて家畜糞堆肥化施設を視察
  • 信州ガンコ村出荷センターにて、安全野菜の集出荷施設、予冷施設などを視察
  • 横森農場にて野菜生産、菊池辰夫農場にてイチゴ栽培圃場(写真1)を視察
  • 菊池千春農場にてボカシ生産施設を視察(写真2)
  • 井澤農場にて小規模堆肥生産施設を視察
      ※いずれの施設も地域で入手できる資源(農場及び食品加工廃棄物)を最大限活用

   

1:菊池辰夫農場でイチゴ栽培を見学
(前列右から3番目がカヤット議員、4番目が
テリオ普及員、後列左がロドリゲス局長)

 2:菊池千春農場でボカシ製造を見学
 (中央がロドリゲス局長)

 また、ラ・トリニダッドからこの地域に農業研修に来ている研修生や受入農家と来訪者との交歓会が受入農家の方々のご好意で開催されました。

  • 横森さんとそのグループ農家が野菜を出荷しているスーパーマーケット(府中市)の視察
  • 大田市場にて、青果物、花の近代的な取引とハンドリングシステムを視察(写真3)
  • JICA広尾センターに草野所長を表敬訪問し、研修の成果を報告(写真4) 
      

3:大田市場でセリを見学するテリオ普及員

  4:JICA広尾センター草野所長と研修員

5:当協会にて研修報告会

 当協会で行なわれた研修報告会(写真5)で参加者たちは、「何よりもまず消費者が強く求める安全で良質な野菜を作ること、これを農家が共同で有利販売することが大切であるとわかった。」、「帰国したらこれを基本にプロジェクト活動をサポートし、地元の野菜振興に役立てたい。」と語られました。

 この『環境保全型野菜生産による所得向上パイロット事業』は残すところあと6ヶ月となりましたが、幸いなことに平成22年1月から対象地域を拡大して実施される『ベンゲット安全野菜栽培技術普及プロジェクト』に引き継がれることになりました。今回来日した研修員たちが新たなプロジェクトにとっても強力な援軍になってくれるものと大きな期待をしています。


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