-フィリピン技術協力事業 平成26年度 現地リポート(2)- No.9:ラグナ州カシレファーマーズコープでの
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10月に入り、プロジェクトオフィスがあるマニラも若干気温が下がり、過ごしやすくなってきました。また、オフィスのあるマニラの街は早くもクリスマスムードが漂ってきました。ちょっと早いのではとも思いますが、これもフィリピンの文化なんですね。
さて、今回はラグナ州の農家でSAVERS技術のトレーニングを行ってきました。この農家は私たちが7月にBSWM(農業省土壌水利局)と共催したセミナーに参加しており、その後、自分たちで木酢製造施設を設置しています。7月以降、私も連絡を取っていましたが、9月に訪問した際にその木酢製造施設を見て、行動の早さに私も驚きました。
カシレファームの木酢製造施設 |
冷却水をリサイクルして使用 |
その炭窯も自分たちで工夫しており、特に木酢をより多く抽出するための冷却装置は水をリサイクルできる仕組みを取り入れています。水が貴重な地域ではこのアイデアは十分使えると思います
木酢は抽出後、沈殿させてタール分を取り除かなければいけないため、まだ作物に使用してはいませんが、しばらくしたら使用していく予定です。コープの代表者であるジョジョ氏は非常に熱心で、今回のトレーニングも彼が私たちを招待してくれました。
ジョジョさんのリーダーシップのもと、周辺農家約30人が集まり、また町の農政課からも農政課長がかけつけてくれました。短い時間でしたが、いいトレーニングが出来たと思います。場所もマニラから近く、また木酢を使う時期がきたら訪問して、その後のフォローアップをしていきたいと思っています。
トレーニング風景 |
プロジェクト開始から約11ヶ月が経ち、私たちの活動も少しずつ浸透してきたような手ごたえを感じます。カシレファームのようにさらに次のステップへと進んでいくところが出て来たことはプロジェクトスタッフとしてもとても嬉しいです。